2007年3月18日日曜日

ベルリンを 3D ヴァーチャル散歩

ベルリンの経済振興公社であるベルリン・パートナー社 (Berlin Partner GmbH) は、3月8日のプレスリリースで、Google Earth を利用した 3D 都市景観モデルについて発表した。
これは、東西ベルリンの都市中心部、経済・テクノロジーセンターである WISTA Adlershof(東ベルリン)のランドマークを 3D モデルで構築し、Google Earth プログラムを利用してインターネットで公開しようというもの。
モデリングの対象になった建物は約44000件(詳細レベル1)。そのうち重要な建造物550件には、ファサードの写真が貼付けられ(詳細レベル2)、さらに50件には建物ディテールまでが表現されている(詳細レベル3)。そして著名な建造物5件には、その内部にまで入って観覧することができる(詳細レベル4)。

レベル4に属するのは、現在のところ
・帝国議会議事堂(連邦衆議院議事堂)
・中央駅
・DZ銀行
・ソニーセンター
・オリンピックスタジアム
の5件である。

低詳細レベルの建物のファサードの写真は必ずしもその建物独自のものではないそうだが、新旧建築規格の混在し、ベルリンの町並みの印象をよく表現しているということだ。

利用は、まずGoogle Earth最新版をダウンロード、インストールし、その上でベルリン 3D の所定のファイルを規定の位置に入れることで可能になる。
自分のコンピューターで通信環境で試したところ、たしかにベルリンの市街地を 3D モデルで楽しむことができたが、快適に楽しむにはかなりの通信速度とマシンの処理能力を要するようだ。

この試みが、多くの旅行者をベルリに引き寄せ、ベルリンへ進出する多くの企業の立地選択に役立つことを、私も一ベルリン人として願っている。

参考リンク:
ベルリン・パートナー社
ベルリン 3D (Berlin 3D)
Google Earth

2007年3月13日火曜日

アイスクリーム屋に行列


Eiscafé(アイスカフェー)というのは、ドイツ語でアイスクリーム中心のカフェ。先日の日曜日(3月11日)のこと、近所の愛すカフェーに行列ができているのを発見。
急に暖かくなり、日差しが強くなるとドイツ人は待ってましたとばかりにアイスカフェーに殺到する。写真はシャルロッテンブルク地区のKaiserdamm 11 (14057 Berlin) にあるHennigという店舗(チェーン)で、昨年オープンした。シャルロッテンブルク地区はベルリンの西部に広がる住宅地で、東京で言えば(私の独断だが)杉並区といったところだろうか。そしてKaiserdamm(カイザーダム)通りは、そこを東西に横切る大通り。東京なら甲州街道? 店舗はSバーン(市内電車線)環状線の内側、西端の近くに位置する。
写真に見るとおりこのお店、昨年オープンしてからなかなかの人気。人気の秘密は手頃な値段(最も小さいカップで1ユーロ:2種類のを選べる)とそこそこの味にあると思うのだが、ご存知の方のご意見はいかがだろうか。
しかしこの人気のお店、昨年の10月末でいったん営業を終了し、冬季はずっとお休み。そして今年になって3月1日からまた営業を再開した。その間、店舗は別の用途に使われていたわけではなく、看板を掲げたまま店を閉めていた。「一年を三日で暮らす」とまではいかないが、「一年を冬なしで暮らす」いいお店だ。たしかに冬になれば、客足は遠のくだろうが、それにしても・・である。

ベルリンの地代の安さ、人件費の高さ、そして冬の寒さの厳しさ(この冬は記録的な暖冬だったが)を考えるとこんな営業も合理的なのだろう。

2007年3月5日月曜日

駅前にモーテル?


昨年6月に長距離列車の駅としての役割を終了したベルリン・ツォー駅。その駅前にモーテル出現?

写真は、現在建設中のMotel One am Zooという「ホテル」。建設はParking-Partner(ベルリン)という企業で、Motel Oneが運営するということだ。そのコンセプトは、駐車スペースを備えたホテル、事業所で、パーク&ライドに対応することとある。「パーク&ライド」は、都心からはやや離れたところにマイカーを駐車して、そこから都心までは電車・バスといった公共交通機関を使うことで、都心部の交通渋滞、駐車スペースの不足を回避するもの。日本でも鎌倉などの歴史的な中心部をもった都市で実験的に導入されている。

Zoo駅と言えば、以前は西ベルリンの中央駅で、クーダムという都心に最も近い駅というイメージがあるが、新中央駅が完成し、都心が旧東ベルリンに移ろうとしている今、Zoo駅の周りはもはや都心部ではないということなのか。

クーダム通りは、分裂時代は西ベルリンの都心、銀座のような業務・商業中心地で、たくさんのオフィス、百貨店、ブランドショップ、ショールームが集積していたが、ドイツおよびベルリンの統一後は、そのような機能の一部は、フリードリヒシュトラーセ通りやミッテ地区といった旧東ベルリンの中核地域に移りつつあった。しかし全てがそのようになったわけではなく、Zoo駅付近のクーダム通りも未だにベルリンの一中核地域の地位を保っている。

駅前「モーテル」の出現には、やはりZoo駅のローカル駅化が影響が強いのか。Zoo駅には、ほとんどの長距離列車が停車しなくなった。長距離列車としてこの駅に止まるのは、東ヨーロッパへの便を中心とした夜行列車のみ。

Motel Oneのサイト(https://www.motel-one.de)を見ても、このホテルの駐車スペースがどの程度のものかという情報は得られなかった。また「モーテル」という名称は、マイカー利用者のホテル利用を狙ったものかとメールで問い合わせたが回答は得られなかった。